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読書と勉強に役立つブログ

これまでに読んだ本、これから読もうとしている本、勉強方法などについて書いていきます。

表現のための実践ロイヤル英文法 綿貫陽 マーク・ピーターセン 共著

英語学習に興味のある方は、ぜひこの文法書を店頭でご覧になっていただきたい。少し読んでみてなるほど、と思われる方はそのまま購入してお手元においておかれるとよろしい。充分すぎるほどのお釣りがくる内容である。

 

國弘正雄の著書に『國弘流英語の話しかた』という本がある。名著であり、手にとってみて損はない。英語学習を志すすべての人におすすめできる本である。

 

英語ができるようになりたかったわたしは、この本のなかで提唱されている勉強法「只管朗読」「只管筆写」というものを実践してみた。

 

これは、教科書なら教科書に書かれている英文を、ただひたすら朗読し、ひたすら筆写するというこれ以上はないだろうというシンプルな勉強法である。

 

ちなみに、この「只管朗読」「只管筆写」という言葉は、禅仏教の宗派のひとつ、曹洞宗の開祖、道元が「悟りを開くためにはただ、ひたすら座禅をくむべし」と言い、その修行のあり方を「只管打坐」といったことをもじってつくられた言葉である。

 

英語の勉強方法がよく分からなかったわたしは「これなら自分にもできる!」と膝を打ち、面倒臭い英文法の勉強をほっぽり出して教科書の英文を音読し、書き写しはじめたのである。

 

その結果どうなったか。

 

確かに英語の力は多少あがったものの、自分の英語に確信がもてない状態が続いた。練習量が足りないのだと思い、半年ほど継続したこともあったが、不安定な土台のうえにのっているような状態はついぞ払拭することはできなかった。

 

しかし、これはわたしが國弘先生が書かれていることをきちんと読まなかったために起きたことであり、先生が書かれていた学習法に基本的に間違いはない、と今なら言い切ることができる。

 

わたしに決定的に不足していたのは英文法の知識である。

 

英単語のドリルを繰り返し、只管朗読、只管筆写に励んだだけではダメだったのだ。

 

構造を理解した英文を繰り返し音読し、書き写す。これに語彙力が加われば英語の力は飛躍的に向上する。そして、構造を理解するためには英文法の勉強をするのが一番効率的である。

 

よく英語をマスターするのに、英文法なんて勉強しなくていい、何よりもたくさん話してたくさん聞くことが大事だ、という人がいるが、そんな意見に耳を貸して人生の貴重な時間を無駄にすることはない。

 

細切れの、簡単な会話であればそれで乗り切ることができるかもしれないが、自分の考えや気持ちを表現したり、長い文章を正確に読むためには、どうしたって英文法の知識が必要になってくる。

 

「赤ん坊はそんな知識がなくても自然と言葉をマスターするじゃないか」という人もいるが、大人になった我々は赤ん坊ではない。脳科学の詳しいことは分からないが、赤ん坊のときの脳の働き方と大人になってからの脳の働き方は明らかに違う。

 

わたしがこんなことを言うのも、自分のように誤った学習法によって人生の貴重な時間を無駄にされない方がひとりでも減ることを祈ってのことである。

 

とにかくどのような勉強を選択されるにせよ、英文法の勉強は欠かすことがないように、と釘をさしておく。

 

さて、三十歳を超えて再び英語の勉強に取り組もうと考えたわたしは、英文法の知識の必要性を痛感し、何かいい文法書はないだろうかと本屋やネットで探してみた。

 

そうして、いくつか自分で使ってみて、最もおすすめできるのが、この『表現のための実践ロイヤル英文法』である。

 

ちなみに、帯を飾るのは大学教授にして翻訳者の柴田元幸である。わたしが大好きなアメリカの作家、ポール・オースターの翻訳を多数手がけており、わたしがこの本の購入に踏み切ったのも帯の力が大きい。帯の力、おそるべし、である。

 

この文法書、ほんとうの初心者の方は避けたほうがよいと思われる。一つの目安であるが、わたしの英語力は辞書を使いながら英語の本がなんとか読み通せるレベルであり、聞いたり発音したりするのは苦手である。そんなわたしが勉強していて非常に参考になる、出てくる例文の英語も抵抗なく読むことができる。TOEICであれば600点をこえているぐらいの人によく馴染むかと思う。

 

その程度の英語力でずいぶんと偉そうなことを書くなあ、と思った方もいらっしゃるだろうが、この先英語力があがった段階で書いてもどうせ同じ内容のことを書くだろうから、思い切って早めに書いた次第である。趣旨をご理解いただけると助かる。

 

この文法書によって自分の英語力が高まっていくだろうことを確信したわたしは、近い将来、英検1級なりTOEIC900点超をとることを秘かな目標としている。

 

早くその日がやってこないか、心待ちにしている次第である。